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ビーズヘッド・マラブーニンフのタイイング【解説版】 [毛バリ情報]

今回は、相当前にご紹介したことがありますが、C級の私がアウトリガーやルースニングでパイロットフライとして使用しているビーズヘッド・マラブーニンフのタイイングについて解説版をアップしたいと思います[exclamation&question]

ジャンルでいえば、昆虫類を忠実に模したイミテーションフライではなくアトラクターフライ(ファンシーフライ)になります。

昨日(9/17)の養沢釣行で、初めてお会いした方から使用毛ばりを問われたのでフライボックスから2本取り出しお譲りしたところ、巻き方についても質問を頂きました。また先日は、お馴染みさんからどうもうまく巻けていないようだとのお話もあったことから、C級の私のタイイングのレベルの低さを露呈することになりますが、この機会に恥を忍んでご紹介することにしたものです・・・[あせあせ(飛び散る汗)]。少しでも参考になれば幸いです。

一番使用しており実績もある14番黄色を例に説明したいと思います。なお、実践では黄色のほかに黒色も多用しています。

<使用するマテリアル>
① フック・・・ TMC3761SP-BL14番
230918ビーズヘッドマラブーニンフ (1).JPG

② ビーズ・・・ TMCブライトビーズMサイズ
230918ビーズヘッドマラブーニンフ (2).JPG
※ 12番のフックを使用する場合や増水時に毛ばりを沈めたい場合にはLサイズを使用することがあります。

③ スレッド・・・ ユニスレッド6/0W ライトケイヒル
230918ビーズヘッドマラブーニンフ (3).JPG
※ ライトケイヒルがない場合は、右のやや濃いイエローで代用することがあります。

④ ボディー・・・ フライライト・ダビングマテリアル・エクストラファインポーリー・♯38ペールウォータリーイエロー
230918ビーズヘッドマラブーニンフ (4).jpg
※1 ♯38がない場合は、♯4ブライトイエローで代用することもあります。
※2 マラブーニンフと名付けているのでボディにもマラブーを使用すると思われている方が多いのですが、細目に仕上げるためマラブーではなく主にドライフライで使用するこのダビング材を使用しています。

⑤ テール・・・ マラブー・蛍光イエロー
230918ビーズヘッドマラブーニンフ (5).jpg
※ 携蛍イエローがない場合は普通のイエローで代用することもあります。

⑥ 接着剤・・・ TMCクリアセメント

<タイイングの手順・コツ>
① ビーズをフックに通す。
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※1 ビーズの穴の小さいほうがアイ側に来るようにセットします。
※2 多くの方からシャンクにレッドワイヤを付けないのかと質問を受けますが、私の場合は付けていません。理由はビーズでウェイトを付けることで十分だと思っていることと、出来るだけスリムに仕上げた方が魚の喰いやフッキングが良いと思っているからです。

② スレッドで下巻きをすると同時にビーズをアイ側にしっかり固定する。
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※1 ビーズを固定するのにシャンクに150回から200回ほどスレッドを巻き付けます[exclamation]。多くの方からこんなにスレッドを巻くのかと驚かれるところです。ビーズが固定しているかを確かめるために親指と人差し指でつまみ回転しないか力を加えてみて動かなくなるまでしっかり巻くことが耐久性アップのコツです。
※2 このときビーズから6~7㎜程をタイトかつテーパー状に下巻きすることで仕上がりの形が良くなります。なおその先のゲイプに向けては細く薄く巻くようにします。理由は③の工程でテールを取り付ける際に厚くなるためです。
※3 毛ばりの耐久性をアップするため、下巻きの最後をハーフヒッチで止めています。

③ テールとして使用するマラブーを切り出してスレッドで取り付ける。
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※1 マラブーのどの部分を使用するのかという質問を良く頂きます。使用する部位については、ふわふわしたファーがなく硬くなっている先端部分は出来るだけ使わない方が良いと思いますが、それ以外であれば2cm以上の長さがあればどこでもOKです。因みに、私は勿体ないので先端の部分も含め全て使用するようにしています・・・。この画像の例では、6cm位ある中央部のマラブーを使っていますが、これで2本巻くことが出来ます。まずは先端の3.5cm程をカットして使用し、残った2.5cmの部分も次の毛ばりに使用しています。
※2 マラブーの分量についても質問を頂きますが、私はイチイチ細かく数えることはしていないものの20~25本程で十分です。ここも驚かれるポイントですが多くの方からボリューム感を出すためにもっと使用していると思っていたと言われます。
※3 マラブーを取り付ける際にゲイプに絡まないようマラブーとフックの間にスレッドを1,2回通しておくようにしています。また、④の工程に移る前に耐久性アップを図るため、ここでもハーフヒッチを1回使ってマラブーが抜け辛くなるようにしています。
※4 マラブーは取り付けた後、取付位置から1cm程のところでカットします。ゲイプから見ると7,8mm程出ている感じで切り揃えています。これは、あくまでニンフをイメージしていることもありますが、フッキングを良くするためと、テールが長すぎるとゲイプに絡みやすくなるのでこれを避ける意味もあります。特に渓流では手返しが多くなるため絡むと釣りになりません。なお、ゲイプにマラブーが絡みついていると魚は何故か毛ばりを咥えてくれませんので実践段階でもこまめに確認する必要があります。因みに、芦ノ湖等のリトリーブフィッシングで使用するマラブーは、先端を短く切り揃えるようなことはしていません。これは小魚に似せて長さやボリューム感を敢えて出しているためです。テールは絡みやすくなりますが釣り方がリトリーブになるためキャスト頻度が少ないので・・・。

④ ダビング材を取り出しスレッドに撚り付けてボディに巻く。
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※1 ダビング材の量の少なさにも驚かれますが、②の工程でスレッドで既にボディを形成しているので、それを薄く覆うことが出来れば十分です。
※2 私の場合は出来上がりを細身にするため、ダビング材を搔き出してフワッとさせたりボリューム感を出すようなことはしていません。むしろ硬めにダビング材を巻いた後にさらに上からスレッドで押さえるように巻いているほどです。

⑤ スレッドを止めてヘッドセメントを1滴垂らしてスレッドをカットして出来上がりです。
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※1 スレッドの止め方ですが、私は簡単なハーフヒッチ3回で止めています。
※2 ダビング材とビーズの間にスレッドが食い込むようにしっかり止めることが重要で、そこにヘッドセメントを1滴垂らしています。
※3 耐久性アップのために、③の工程でマラブーを取り付けた後、マラブーに触れないように下巻き部分全体にヘッドセメントを付けてからボディを巻く方法もあります。
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こちらは、以上の工程を経て出来上がった毛ばりです[exclamation]
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参考までにスケールを当てていますが、シャンク部分が1.3cm、テール部分を含め約2cmです。

以上いろいろ説明してきましたが、材料や工程そのものは極めてシンプルです。釣行回数が多い私は手軽に巻けて釣れてなおかつ耐久性があることを重要視しています。うまく出来ると毛ばりをロストしなければ1本で50匹釣ることも不可能ではありません。その意味でこの毛ばりは数十年の経験から行きついた『私の最強の毛ばりの一つ』と言えます(少し大袈裟です・・・[あせあせ(飛び散る汗)])。
今回ご紹介したのは、あくまでC級の私のタイイングですので、これに拘ることなく皆様が自ら楽しみながら試行錯誤・工夫して『それぞれの最強の毛ばり』に辿り着くことを願っています。

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