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フライフィッシングの敷居を下げるためのアプローチ(その3) [釣りノウハウ]

毛バリは、ルアーと比べて消耗品の割に高いし、自分で作ろうにも専用の道具が必要という点

 実は、これが一番、敷居が高い理由ではないかと思います。ズバリ、結論から言いますと、自分で毛バリを巻き(作り)、そのために道具(タイイングキット)と材料(マテリアル)を買うしかないと思います。ただし、大事なことは、どのような毛バリを巻くかを最初に決めてから必要最小限の物を買うということです。

最初の数回までは、市販の毛バリを買うか、知り合いや釣り場で釣れている人の毛バリを譲ってもらうか等でいけると思いますが、その後は、自分で作らないと長続きしないのではと思います。 

でも、ここの決断を乗り越えると、恐らく多くの方が、フライを長く愛好されることになるのではないでしょうか。まず、釣行前に家で、狙う魚のこと、釣り場の状況等を想像して毛バリを作ること自体が大きな楽しみです。そして、実際に釣り場で、自分が作ったフライで釣れた時は最高です。特に、自分で工夫して作ったオリジナルフライであれば、やったと思わず声を上げたくなります。

では、どんな毛バリを巻くかですが、フライの専門誌や専門書を見ると数えきれない種類のフライが紹介されており、何を作ってよいか迷ってしまうものです。しかし、まずは無理をせず、「当面3つに絞ること」をお奨めします。

最初は、先日唯一写真を掲載しましたが、ルースニング(ウキ釣りのようなもの)で使用する「ビーズニンフ(特に黄色)」です。ルースニングは、魚の水生昆虫(幼虫等のエサ)を捕食する行動を利用して、水中に毛バリを入れこれをあまり動かさずに釣る釣り方です。管理釣り場で特に威力を発揮し、時間帯を問わず簡単に魚が釣れます。また、ビーズニンフは、少ない種類の材料で簡単に作れ、なおかつ耐久性も優れています。私は、数多くの釣り場で、この毛バリでこれまで一番多くの魚を釣ってきました。いろいろ経験しましたが、何の変哲もないこの毛バリに、小さな魚、大きな魚を問わず喰いついてきます。私以上に経験があり、私がA級に近いB級フライフィッシャーだと思っている兄がいますが、その兄が、私のこの毛バリを使ってからは、自ら模して作り、管理釣り場や北海道の湖でパイロットフライ(様子を見るために一番最初に使うフライ)として使用し、多くの大物を釣っています。

2つ目は、ドライフィッシングで使用する「エルクヘアカディス(もどき)」です。ドライフィッシングは、水面に出てきたか、水面に落ちた昆虫類を魚が捕食する行動(ライズ)を利用した釣り方です。ドライフィッシングは、水面に浮かせたドライフライを魚が水面に口を出して咥えた瞬間に合わせる(フッキングする)というスリリングな釣り方で、ライズフィッシングという言葉もあるくらいのフライの王道ともいうべき釣り方で、これしかやらないという方も数多くいます。私もこの釣り方が大好きです。そして、エルクヘアカディスは、ドライフライの中でも釣り人から見えやすい(視認性がある)ということで最も扱いやすい毛バリだと思います。毛バリが水面のどこにあるかわからなければ釣りになりません。その中でも、私がお奨めする「エルクヘアカディス(もどき)」は、通常のエルクヘアカディスでは、浮力を増すためにハックルという鳥の羽を巻くのですが、これを省略するものです。止水や流れの緩やかな管理釣り場ならではという代物です。

最後に3つ目ですが、「マラブー」です。前回の王禅寺釣行記事には、キャスティングアンドリトリーブと書きましたが、ウェットアンドストリーマーフィッシングという言い方で認知されている釣り方で、水に沈めて使用するフライです。これは、水中の小魚を捕食する行動を利用したもので、フライは、水中で小魚に似た形や動きをするように作ります。私の好きな芦ノ湖をはじめとするワカサギなどが生息する釣り場で使用すると特に威力を発揮します。この釣りでは、フライは水中に沈みますので近くに来るまで基本的には見えません。キャストしたあと、手前にラインを引いてくる際に、魚がフライを咥えた際に生じる変化が竿や手に直接伝わった瞬間に合わせることになります。川釣りの脈釣りや海釣りの投げ釣りの要領でアタリを取りますが、フッキングが難しい釣り方です。

以上、敷居を低くするため、毛バリは3つに絞ることと、その際の3つの毛バリの概要を述べましたが、これを一度に作ろうと思うのではなく、時間をかけ、順番に一つずつ、トライしていただきたいと思います。

次回以降、タイイングの道具と毛バリの種類に応じた材料をご紹介したいと思っています。長文におつきあいいただき有難うございました。


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